イベントレポート
2021年11月10日

ドームで星空解説体験!~こどもおしごとらんど プラネタリウム解説員~

 2021年10月23日(土)、ギャラクシティまるちたいけんドームで、こどもおしごとらんど「プラネタリウム解説員」を開催しました。当日は、小学校3年生から5年生の9名の参加者にプラネタリウムでの星空解説を体験していただきました。

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▲今回の「プラネタリウム解説員」では、直径23mという東京23区内では最大のドームスクリーンで星空解説にチャレンジする本物の体験だ。

以前にも「おしごとらんど」で「プラネタリウム解説員」はありましたが、今回は今までと異なり、東京23区内最大のドームスクリーンに星空を映しての星空解説です。日頃、まるちたいけんドームで投影を行っている 疋田 純之解説員、 小野 夏子解説員、 伊藤 貴大解説員が参加者の指導にあたりました。

 まず、最初にプラネタリウム解説員の仕事についてのご紹介です。プラネタリウム解説員は、星の解説だけをやっているわけではない事、プラネタリウムの解説をするために必要な勉強は、理科だけでなく算数や国語など他の勉強も必要ということをお話しました。

 まるちたいけんドームでは、どんな仕組みでドーム映像を映しているのでしょうか。実は2台のプロジェクタで丸いドームスクリーンに映像を映し出しているのです。プロジェクタの前面を覆って、映像が半分になる様子などをご覧に入れました。
 ところで、真っ白なドームスクリーンには、実は細かい穴が開いているのをご存知でしょうか。スクリーンの裏側の部屋の電気をつけるとスクリーンが透けて見えるのです。このドームの裏側にはスピーカーが置いてあることもお話しました。

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▲真っ白なドームスクリーン。実は細かい穴が開いていて、後ろ側の部屋の電気を点けるとこのように透けて見える。この裏の部屋は、スピーカーのメンテナンスの時に使われる。

 続いて、普段は、お客様にはお入りいただかないようなところへとご案内しました。プロジェクタの置かれた部屋やコンピュータがたくさんある部屋です。プロジェクタは、ドーム映像を映し出す装置。たくさんあるコンピュータは、映像を作り出し、プロジェクタへと送り出す装置です。コンピュータの部屋には、音響の制御装置もあります。

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▲プロジェクタの部屋を案内する伊藤解説員。普段は、お客様が入らないプラネタリウムの舞台裏である。ここから星空などの映像をドームに映し出しているのだ。

 参加者に続いて、見学の保護者の方にも希望される方にプラネタリウムの舞台裏を見ていただきました。「日頃見られないようなプラネタリウムの裏側が見られて良かった(保護者の方のアンケートより)」との声をいただきました。

 さぁ、「星空解説にチャレンジ!」の時間がやってまいりました。
まずは、参加者9名が、それぞれに解説したい星座や天体を選びます。春の星空では「からす座」「おとめ座」、夏の星空では「おりひめ星とひこ星」「さそり座」「アンタレス」「いて座」、秋の星空では「みずがめ座のらせん星雲NGC7293」、そして、冬の星空では「オリオン座」「こいぬ座」がそれぞれ選ばれました。お手本の星座解説を聞きながら、自身の解説原稿を検討します。一人の持ち時間は、約1分。「星の本」を貸してもらって原稿を考えます。

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▲夏の星座であるさそり座。赤い1等星アンタレスは、さそりのシンボルだ。実は、さそり座生まれの人の誕生日の頃には夜空でさそり座を見ることができない。

 この機会に星について学べたことも今回の「おしごとらんど」の満足につながったようです。アンケートには、「星の事が知れた」「星座の事が知れた」といった感想が寄せられました。

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▲星座解説の原稿づくりの相談にのる小野解説員。たくさん本を持ってきて・・・「あなたの紹介する星座はここに載っていますよ」と手渡す。どんな星空解説になるか楽しみだ。

 本番では、マイクを握り、ポインターで星を指して解説を行うことになります。マイクの使い方、ポインターの使い方・・・。星の事を調べる以外にも学ばなくてはならない技術があります。
 参加者が使用するマイクやポインターは、いつも、まるちたいけんドームで解説員が使用している本物の機器を使いました。

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▲ポインターの使い方を説明する疋田解説員。「ポインターは必要な時だけ点けて、使い終わったら消す。関係ないときに点いているとお客さんがそっちを見てしまうから・・・」使い方にもコツがあるようだ。

 休憩時間をはさみ、本番「君も星空解説にチャレンジ!」です。短い時間ではありましたが、参加者全員がポインターを握り、真剣に星空と向き合いました。

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▲さぁ、本番。ポインターは、日頃まるちたいけんドームで使われている本物だ。使ったら、次の人に渡す前に消毒・・・感染対策もしながらの「おしごとらんど」実施となった。

 マイクは解説員に渡しポインター操作に専念する方、自身で調べた原稿を用意周到に読み上げる方、テキストの資料を参考に星空解説を行う方、夏に見たプラネタリウム番組で印象的だった天体について調べて発表する方、参考にと渡された本をそのまま持ち込み読み上げる方・・・一人一人が思い思いに解説を行います。
 解説の内容も星の並びや星座神話の案内だけではありません。「いて座には、銀河中心があり・・・」「みずがめ座のらせん星雲は、星の一生の最後に噴出したガスが輝いている・・・」など、天文学的な解説も登場し、会場の解説員たちを唸らせました。
 参加者からは「好きな星座の解説ができた」「発表することができた」との感想をいただきました。また、保護者のアンケートにも、「自ら考え発表する機会を与えてもらって満足。今後も勉強を兼ねたイベントに参加したい」などの意見が寄せられました。

 さて、「おしごと」が終了したら、「お給料」が貰えます。参加者一人一人に給料袋が手渡されました。中に入っているのは、ギャラクシティの中でだけ使える特別なお金です。これを使ってショップでお買い物ができる他、貯金をしておくこともできます。
 まるちたいけんドームを出たところに設営されたショップで早速、今日の給料を使って買い物をしていただきました。

DSC06682.JPG▲お仕事を終えた参加者には「給料」が出る。中に入っているのは、ギャラクシティ内で使うことのできる特別なお金だ。

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▲早速、「給料」をお店で使ってみる。「お客様、そちらの商品は、100ギャラクになります」ステキなものは値段も高い。また、お仕事をして「給料」をもらって買いに来よう。

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